注文住宅で家を建てる時の予算の決め方を間違えてしまうと満足できる家を建てられなかったり、生活に支障が出ることも考えられます。
住宅の取得には大きなお金が動くだけに失敗は許されず、きちんとした資金計画を立てておく必要があります。
注文住宅で家を建てる予算がオーバーする原因は?
予算を決めるために住宅展示場を見に行ったり、業者に相談したりする人は少なくありません。
家や設備を見て、プロの話を聞いてからの予算決めは効率良く思えますが、これが予算オーバーの原因になることもあります。
気に入った家を見つけてしまうと同じような家を建てたいと思ってしまい、予算については後回しになるからです。
もちろん、どう頑張っても建てられないような高価な家の場合は、諦めざるを得ないでしょう。
しかし少し予算をオーバーしたくらいなら大丈夫と判断してしまい、最終的に大幅に予算を超えることが多いようです。
注文住宅で家を建てるために必要なのは建設費だけでなく、税金や手数料なども含めた総費用で考える必要があります。
建設費だけで予算オーバーすると、それ以外に費用が足りなくなるのは当然です。
また予算がはっきりしていない場合、業者に高いものを勧められる可能性もあります。
良いものを見た後に下位グレードのものを見ると見劣りしてしまい、結果的に無理してでも高いものをとなる人がほとんどです。
予算内で建てられる家を提案して欲しいと伝えることが、自分の収入に合った家を建てるコツとも言えます。
建てた後に失敗に気づくことも
家を建てている間に予算決めの失敗に気づく人もいますが、建てた後に失敗したと思う人も多いと言われます。
通常はこれまで払っていた家賃と同額程度のローン返済額なら、問題なく返していけると思うでしょう。
しかし子供が大きくなるにつれて教育費の割合が増え、返済が厳しくなる家庭も少なくありません。
ボーナスが削減されてしまったせいで、ボーナス払いの度に貯金から捻出しなければいけなくなることもあります。
こうしたことは賃貸でも起こり得ることですが、賃貸であれば安い家に引っ越せば済むものの持ち家の場合はそうはいきません。
10年、20年と経つごとに家のメンテナンス費用も増加していき、家計を圧迫する可能性もあるでしょう。
予算を決める時に今の経済状況だけを考えていると、建てた後に生活に困窮することも考えられるということです。
ローン審査が通れば安心だと思う人もいるかもしれませんが、返していけるかどうかが本当に重要なポイントです。
逆に予算を少なく見積もりすぎて、妥協点の多い家を建ててしまうという失敗もあります。
予算が多すぎても少なすぎても、建てた後に失敗したと思うことは多いようなので適正な資金計画を立てることが大事です。
予算を決めるには費用の内訳の確認が大事
注文住宅で家を建てる時にハウスメーカーが提示する坪単価だけを見ていては、すぐに予算オーバーしてしまいます。
坪単価には含まれない費用が3割ほどあるのが、注文住宅で家を建てる際の出費の常識です。
家本体の建設費、外構などの付帯工事費、契約などに関する諸経費全てを合わせたのが総費用となります。
これらの費用の内訳を知ることで無駄な出費を省くこともできますし、予算も決めやすくなります。
どうしてもこだわりたい部分には多めに予算を割き、コストダウンできる部分は出費を抑えるのが賢い予算組みの方法です。
工事の種類、工程が増えて期間が長くなるほど建設費用はかさみます。
予算を決めることは家の設計をどうするかにもかかわることなので、工事ごとの出費を把握することも重要です。
また割合としては少ないものの、支払時期をずらせないのが諸経費に含まれる税金や引っ越し費用です。
必要な時にお金が足りないとならないよう、予算を決める際には忘れずに組み込んでおいてください。
失敗しない予算の決め方
失敗しない予算の決め方の大前提は、無理をせずに支払いができる金額にするということです。
頭金として全部使ってしまうと万が一の事態への備えに不安が残るため、手元にお金を確保することも大切です。
家を建てた後に必要なお金はローンの返済だけでなく、住宅の維持費も含めて考えましょう。
意外と忘れがちなのが住宅を保有していることで発生する税金の支払いです。
年間で数十万円になることもあるため、月々の返済額とは別に準備しておく必要があります。
住宅メーカーや金融機関ではローンのシミュレーションができるサイトもあるので、概算を知るために利用しても良いでしょう。
一括見積もりを利用して、建設にかかる費用相場を調べるのも有効な手段です。
自分が建てたい家にいくらかかるのか知れば、予算を決める時にも具体的にイメージしやすくなるはずです。
予算決めで失敗しないためには、将来まで見通したお金の流れを把握することが大事です。
そのうえで希望する家を建てるために必要な金額、払える金額を算出することで失敗もなくなるでしょう。