注文住宅で家を建てるための資金がいくら必要かは、どんな家を建てるのかによって変わってきます。
ここでは、十分に住みやすいと感じられる家を注文住宅で建てるためにはどのくらい資金がかかるのかについて見てみましょう。
家族全員が住みやすい家にするには?
家について考える時にまず必要なことは、家族全員が安心して快適に暮らせるかどうかということです。
間取りや立地、部屋の広さなどの好みは家族であっても違うでしょうし、それぞれ住みやすさへの基準も異なります。
そのため注文住宅で家を建てるとなった時に最初にすることは、どんな家にしたいのか納得いくまで話し合うことです。
もちろん全ての意見を取り入れた家を建てるには、予算が厳しいことの方が多いでしょう。
ほとんど場合、何かを諦めるのは仕方のないことですが、色々と考えるうちに代わりの意見が出るかもしれません。
場合によっては、無理だと思っていたことが意外と簡単に実現可能だとわかることもあるかもしれません。
色々なプランを出し合って、希望に優先順位をつけていくと予算がいくら必要かもある程度めどが立ちます。
建設会社を探したり、モデルハウスを見学したりという準備の前の話し合いは、資金計画を立てるうえでも重要です。
まだ資金が十分にたまっていない段階でも、住みやすい家について話してみると貯金額の目標も決めやすいでしょう。
間取りや設備で気をつけること

家の価格は土地代、家本体の建設費用に内装や設備の代金と税金などの諸経費をプラスして決まります。
土地はある場合は購入にかかる費用とされる数百万円~一千万円のお金を省いて、その他のお金だけで考えることができます。
建設にかかる費用のうち家本体にかかるのは7割~8割と言われており、これが資金計画を左右することは間違いありません。
そのため、安く家を建てたい場合には間取りをシンプルにするなどの工夫が必要になります。
土地の形によっては家の形が複雑になることもあるかもしれませんが、これは建設費が高くなる要因の一つです。
壁や屋根の面積が大きくなれば、それだけ費用がかさむため設計段階では注意が必要でしょう。
最新機能の設備や見た目に高級感のある設備は人気がありますが、誰にとっても使いやすいかどうかは別の話です。
実際の設備を見られるショールームなどで、使い勝手を試してみると本当に必要かどうかわかりやすいでしょう。
上位グレードから一つランクを落とすだけでも、数十万円以上の設備費の節約が可能です。
機能がたくさんあるかどうかではなく、使い勝手が良いかどうかを検討してから導入する設備を決めましょう。
家族構成や暮らしの変化でも住みやすさが変わる
家は何十年も住み続ける前提で建てるものですが、その間には家族構成や家族のライフステージも変化していきます。
夫婦二人だけだった家庭に子供が出来、成長し生活が変われば、住みやすい家の考え方も変わるでしょう。
最初に家を建てる時に将来をある程度見越して設計を行うことは、ランニングコストを下げることにもなります。
オープンスペースとしても使える部屋を作り、子供が大きくなったらしきれるようにしておくのも一つの方法です。
壁で仕切る部屋を作るよりも費用を抑えられるだけでなく、暮らし方に合わせて家も変えられることになります。
建てる時点での住みやすさを最優先し、将来はリフォームするという方法もあります。
高齢になった時に住みやすい家、夫婦二人でも持て余さない家に変えるなど方法は色々考えられるでしょう。
建物も設備も数年~十数年で入れ替えや修理が必要になるので、その時々で住みやすい家に変えるという方法も検討しましょう。
いくらあれば住みやすい家を建てられる?
建設に必要なお金や土地代は地域で多少の差がありますが、注文住宅で家を建てるのに必要な金額は3000万円~3500万円と言われます。
人によってはこの金額で十分に満足できる家が建てられるでしょうし、そうでない人がいるのも当然です。
土地代が高くて建物に予算を避けなかったという人も少なくありませんし、建ててから後悔する人もいます。
建設業者や設計プランによっては1000万円台前半で、十分に住みやすい家が建てられるという人もいます。
一概に適正な予算はいくらと言えないのが、注文住宅で家を建てる資金を考える時に難しいポイントとも言えるでしょう。
自分が住みやすいと感じる家はどんな家なのか、建設に必要な費用はいくらなのかは様々な要因で変わります。
建設業者に見積もりを依頼し、価格の相場を知ることで費用の見当を付けることもできるでしょう。
資金計画や返済プランを決め、その範囲内でどんな家が建つのか、見積もりを元に改めて検討するのも良いかもしれません。
住みやすいと思える理想の家を建てるためには、3000万円前後の費用がかかると考えて良さそうです。
予算内でどこにお金をかけるのか、節約するのかを考えて後悔のない家作りができるようにしましょう。