土地ありで注文住宅(4LDK・2階建て)を建てる費用はどれくらい?詳細解説!

目次

1. 土地ありで家を建てる場合の費用の考え方

注文住宅を建てる際に最も大きなコストとなるのが「土地代」と「建築費用」です。すでに土地を所有している場合、土地代が不要なため、一般的な住宅購入よりもコストを抑えられるメリットがあります。

しかし、土地があるからといって「建物代だけで済む」と考えるのは危険です。注文住宅では、建築費用のほかにもさまざまな諸費用が発生 します。さらに、建物のグレードや設計のこだわりによっても費用が大きく変動します。

土地ありで注文住宅を建てる際の費用構成

家を建てる際の費用は、大きく以下の3つに分けられます。

  1. 建築費用(本体工事費+付帯工事費)
    • 建物の構造やデザイン、設備仕様によって金額が変わる
    • 坪単価×延べ床面積でおおよその費用を計算
  2. 諸費用(建築以外にかかる費用)
    • 設計費、申請費用、地盤調査・改良費、住宅ローン手数料など
    • 家具・家電購入、引っ越し費用も考慮
  3. 土地に関する追加費用(必要な場合)
    • 造成工事(更地化・整地)や上下水道の引き込み工事
    • 古家がある場合は解体費用も発生

注文住宅ならではのコスト要因

注文住宅は建売住宅と異なり、自由に設計できる反面、こだわりが増えるほどコストも上がります。特に影響を与えるのが以下のポイントです。

  • 構造や工法の選択(木造・鉄骨造・RC造など)
  • 設備のグレード(キッチン、バス、トイレなど)
  • デザインや間取りの複雑さ(吹き抜けやスキップフロアなどはコスト増)
  • 外構工事の内容(駐車場、庭、フェンスなど)

このように、土地を持っている場合でも、「どんな家を建てるか」で総額は大きく変わります。次章では、実際に4LDK・2階建ての注文住宅を建てる場合の建築費用 について詳しく解説します。

2. 建築費用の目安(4LDK・2階建て)

4LDK・2階建ての注文住宅を建てる場合、建築費用は住宅の仕様や施工会社によって大きく変わります。ここでは、一般的な建築費用の目安と、それを左右する要因について詳しく解説します。

2-1. 建築費用の基本構成

建築費用は、大きく以下の2つに分かれます。

  1. 本体工事費(建物の建築に直接かかる費用)
    • 基礎工事
    • 建物の躯体工事(柱や梁、壁、屋根など)
    • 内装工事(床・壁・天井の仕上げ)
    • 設備工事(キッチン・浴室・トイレ・給排水・電気配線など)
  2. 付帯工事費(本体以外の工事にかかる費用)
    • 地盤改良工事(必要な場合)
    • 外構工事(駐車場・フェンス・庭など)
    • 造成工事(必要な場合)
    • 仮設工事(足場・仮設トイレ・電気・水道など)

本体工事費が全体の70~80%、付帯工事費が20~30% を占めるのが一般的です。

2-2. 坪単価と建築費の相場

注文住宅の建築費用は「坪単価 × 延べ床面積」で概算できます。

建築費用の相場(4LDK・2階建て)

住宅のグレード坪単価(万円)30坪(約100㎡)の建築費40坪(約130㎡)の建築費
ローコスト住宅50~70万円1,500~2,100万円2,000~2,800万円
標準的な注文住宅70~100万円2,100~3,000万円2,800~4,000万円
ハイグレード住宅100万円以上3,000万円以上4,000万円以上

標準的な注文住宅の相場は、2,500万~3,500万円程度 です。

2-3. ハウスメーカー・工務店・設計事務所の違い

どこに依頼するかによって、建築費用が変わります。

依頼先特徴費用相場
ハウスメーカー大手企業の安心感、標準化された品質やや高め(坪単価70~120万円)
工務店地元密着型、自由度が高い比較的リーズナブル(坪単価50~90万円)
設計事務所+工務店デザイン性が高くこだわれる高額になることも(坪単価80~150万円)

コストを抑えつつ自由度を求めるなら、工務店や設計事務所との併用がおすすめ です。

2-4. 建築費用を左右する要因

建築費用は、以下の要因によって大きく変わります。

① 構造・工法

工法特徴費用相場
木造(在来工法)最も一般的、コストを抑えやすい標準的(坪単価60~100万円)
木造(2×4工法)断熱・耐震性が高いやや高め(坪単価70~110万円)
鉄骨造耐震性が高いがコストも高め高め(坪単価80~150万円)
RC造(鉄筋コンクリート)耐久性・防音性が優れるが高額非常に高額(坪単価100~200万円)

② 設備のグレード

  • キッチン・浴室・トイレのグレード によって数百万円の差が出る
  • 断熱性能・省エネ設備(太陽光・蓄電池) を採用すると初期費用は増えるが、光熱費削減のメリットあり

③ 間取り・デザイン

  • 吹き抜け → 開放感があるが、施工コストや冷暖房費が増加
  • スキップフロア・ビルトインガレージ → 施工が複雑になりコストアップ

④ 立地条件

  • 地盤が弱いと改良工事が必要(50~200万円)
  • 都市部は建築制限が厳しく、施工費が高くなることも

2-5. まとめ:建築費用の目安

  • 4LDK・2階建ての注文住宅の建築費用は、2,500万~3,500万円が相場
  • 住宅のグレードや工法、設備によって大きく変動する
  • 工務店を利用すればコストを抑えつつ自由度の高い家づくりが可能

次章では、建築費以外にかかる「諸費用」について詳しく解説 します。

3. 諸費用の内訳と金額

建築費用とは別に、家を建てる際にはさまざまな「諸費用」がかかります。これを見落としていると、予算オーバーの原因になりかねません。ここでは、諸費用の種類とその金額の目安を詳しく解説します。

3-1. 諸費用とは?

諸費用とは、建物の本体工事費や付帯工事費以外にかかる費用のことを指します。主に以下のような項目があります。

  1. 設計・申請費用(建築に必要な手続き関連)
  2. 地盤調査・改良費(土地の状態によって必要になる費用)
  3. ライフライン工事費(水道・ガス・電気の引き込み)
  4. 外構工事費(駐車場・庭・フェンスなど)
  5. 住宅ローン関連費用(ローン契約時にかかる手数料や税金)
  6. 家具・家電・引っ越し費用(新居に必要な準備費用)

諸費用の総額は 200万~800万円程度 かかるのが一般的です。

3-2. 各項目の費用目安

① 設計・申請費用(10万~200万円)

項目費用目安備考
建築確認申請費用10万~50万円建築基準法に基づく申請費用
設計費用50万~150万円設計事務所に依頼すると高額になる傾向
各種証明書発行費用1万~5万円登記や役所への申請書類など

② 地盤調査・改良費(10万~200万円)

項目費用目安備考
地盤調査費5万~10万円建築前に必須の調査
地盤改良工事費50万~200万円地盤が弱い場合に必要

地盤改良の必要性は土地によるため、事前の調査が重要です。


③ ライフライン工事費(水道・ガス・電気の引き込み)(10万~50万円)

項目費用目安備考
水道引き込み工事10万~30万円既存の配管がない場合、高額になる
ガス引き込み工事10万~50万円プロパンか都市ガスかで異なる
電気引き込み工事5万~20万円電柱の新設が必要な場合は高額に

すでにライフラインが整っている土地なら、費用を抑えられます。


④ 外構工事費(50万~300万円)

項目費用目安備考
駐車場(コンクリート舗装)50万~100万円駐車台数による
フェンス・塀30万~100万円素材やデザインで変動
庭・植栽10万~50万円シンプルな庭なら安価

外構は後回しにできるが、まとめて施工するとコストを抑えられる。


⑤ 住宅ローン関連費用(10万~100万円)

項目費用目安備考
事務手数料3万~5万円銀行によって異なる
保証料10万~50万円保証会社を利用する場合
火災保険料10万~30万円住宅ローン利用時は必須
登記費用10万~30万円土地・建物の登記に必要

⑥ 家具・家電・引っ越し費用(50万~300万円)

項目費用目安備考
家具(ソファ・テーブル・ベッドなど)50万~150万円購入する種類やブランドによる
家電(冷蔵庫・エアコン・洗濯機など)50万~100万円既存のものを使えば節約可能
引っ越し費用10万~30万円家族の人数や移動距離で変動

家具や家電の新調を考えているなら、しっかり予算を確保しておくことが重要。


3-3. まとめ:諸費用の合計額は?

4LDK・2階建ての注文住宅を建てる際にかかる諸費用の目安は、以下のようになります。

費用項目費用目安
設計・申請費用10万~200万円
地盤調査・改良費10万~200万円
ライフライン工事費10万~50万円
外構工事費50万~300万円
住宅ローン関連費用10万~100万円
家具・家電・引っ越し費用50万~300万円
合計200万~800万円

建築費とは別に、200万~800万円の諸費用がかかることを想定して予算を組みましょう。

次章では、「費用を抑えるポイントと注意点」 について解説します。

4. 費用を抑えるポイントと注意点

注文住宅は自由度が高い反面、こだわりすぎると予算オーバーになりがちです。土地代が不要でも、建築費や諸費用を含めると総額が大きくなるため、コストを抑える工夫が重要です。

ここでは、4LDK・2階建ての注文住宅を建てる際に 費用を抑えるためのポイント注意すべき落とし穴 を紹介します。

4-1. 費用を抑えるポイント

① 間取りをシンプルにする

家の形状や間取りの工夫で、大幅なコストカットが可能です。

工夫効果
総2階建てにする1階と2階の面積をそろえると、基礎工事・屋根工事のコストを抑えられる
部屋数を適正に不要な部屋を減らせば、壁・ドア・窓などの施工費が削減できる
水回りをまとめるキッチン・浴室・トイレを近くに配置すると、配管工事のコストを下げられる

→ 凝った間取りよりも、シンプルな設計の方がコストパフォーマンスが良い!


② 住宅設備のグレードを見直す

キッチンや浴室などの設備は、高グレードを選ぶと数百万円単位でコストが上がります。

設備高グレード標準グレード差額
システムキッチン150万円80万円約70万円
ユニットバス120万円70万円約50万円
トイレ40万円20万円約20万円

→ こだわりたい設備を絞り、他は標準グレードを選べばコストダウンできる!


③ 建築会社を比較し、適正価格で依頼する

ハウスメーカー・工務店・設計事務所では、費用が大きく異なります。

依頼先特徴費用相場(坪単価)
ハウスメーカー価格は高めだが、品質が安定70万~120万円
工務店柔軟な対応が可能で、コストを抑えやすい50万~90万円
設計事務所+工務店デザイン性が高いが、高額になることも80万~150万円

→ 複数の業者に見積もりを依頼し、コストと品質のバランスが取れた会社を選ぶのが重要!


④ 外構工事を後回しにする

外構(駐車場・フェンス・庭など)は、後からでも施工可能です。

工事内容費用目安
駐車場(コンクリート舗装)50万~100万円
フェンス設置30万~80万円
庭・植栽10万~50万円

→ 予算が厳しい場合、最小限の外構工事だけ先に行い、後から追加するのも手!


⑤ 補助金・助成金を活用する

注文住宅では、国や自治体の補助金を活用することで数十万円~数百万円の節約 が可能です。

補助金・助成金条件受給額
こどもエコすまい支援事業省エネ基準を満たす住宅80万~100万円
ZEH(ゼロエネルギーハウス)補助金太陽光発電・高断熱住宅55万~125万円
自治体の住宅補助住んでいる地域による10万~100万円

→ 事前に補助金の対象となる条件を確認し、積極的に活用しよう!


4-2. 注意すべき落とし穴

① 地盤改良費が予想以上にかかることも

事前に地盤調査を行い、改良が必要かどうか確認することが重要。地盤が弱いと、50万~200万円 の追加費用が発生する可能性があります。

② 設計変更やオプション追加でコストが膨らむ

「せっかくの注文住宅だから…」と追加オプションを増やしすぎると、最終的な建築費が跳ね上がる原因に。契約前にしっかりプランを決める ことが大切です。

③ 住宅ローンの諸費用を見落としがち

住宅ローンを利用する場合、事務手数料・保証料・火災保険料などで10万~100万円 かかるため、事前に計算しておきましょう。


4-3. まとめ:賢くコストを抑えて家を建てる方法

  • 間取りをシンプルにして、無駄なコストをカット
  • 住宅設備は、こだわる部分とコストを抑える部分をバランスよく選ぶ
  • 複数の建築会社から見積もりを取り、適正価格を見極める
  • 外構工事は後回しにすることで、初期費用を抑えられる
  • 国や自治体の補助金を活用して、賢く節約する

次章では、「4LDK・2階建ての注文住宅にかかる総額のシミュレーション」 を紹介します!

5. 4LDK・2階建ての注文住宅にかかる総額

これまで、建築費用・諸費用・費用を抑えるポイント について詳しく解説してきました。それでは、実際に4LDK・2階建ての注文住宅を建てる場合、総額はいくらになるのか、シミュレーションしてみましょう。


5-1. 住宅のグレード別・総額シミュレーション

建築費と諸費用を合わせた、4LDK・2階建て注文住宅の総額は以下の通りです。

住宅グレード建築費用諸費用総額
ローコスト住宅1,500万~2,800万円200万~600万円1,700万~3,400万円
標準的な注文住宅2,500万~3,500万円300万~800万円2,800万~4,300万円
ハイグレード住宅3,500万円以上500万~1,000万円4,000万円以上

一般的な注文住宅の場合(標準グレード)

  • 建築費:2,800万~3,500万円
  • 諸費用:300万~800万円
  • 総額:3,100万~4,300万円

→ 標準的な仕様で注文住宅を建てる場合、3,000万~4,000万円程度の予算 を見ておくと安心です。


5-2. 予算オーバーを防ぐためのポイント

注文住宅では、途中で追加工事やオプションを増やすと、当初の予算を超えてしまうことがよくあります。以下のポイントに注意しましょう。

契約前に「本当に必要なもの」と「削れる部分」を明確にする
追加工事や仕様変更が発生しないよう、詳細なプランを決める
複数の建築会社に見積もりを取り、適正価格で契約する
補助金や助成金を活用して、コストを削減する


5-3. 注文住宅は「コストと満足度のバランス」が大切

家づくりは、単にコストを抑えれば良いわけではありません。予算内で理想の家を建てるには、コストと満足度のバランスを取ること が大切です。

  • 家族のライフスタイルに合った間取りを選ぶ
  • こだわる部分(キッチン、断熱性能など)は優先的に予算を割く
  • 不要なオプションは省き、コストを抑える
  • 将来的なリフォームやメンテナンス費用も考慮する

「できるだけ安く」ではなく、「自分たちにとって最適な家を、適正な価格で建てる」という視点を持つことが、成功する家づくりのポイントです。


5-4. まとめ:4LDK・2階建ての注文住宅はいくらかかる?

ローコスト住宅なら 1,700万~3,400万円
標準的な注文住宅なら 2,800万~4,300万円
ハイグレード住宅なら 4,000万円以上
建築費以外に、諸費用が200万~800万円かかることを忘れずに!
事前にしっかり計画し、予算内で満足できる家づくりをすることが大切


この記事のまとめ

土地ありで4LDK・2階建ての注文住宅を建てる場合、建築費+諸費用を含めて 3,000万~4,000万円前後 が目安になります。

注文住宅のコストは間取り・設備・施工会社で大きく変わる
シンプルな間取りや標準仕様を活用すれば、コストを抑えられる
補助金や助成金を活用して、賢く費用を節約しよう

これから注文住宅を建てる方は、ぜひこの記事を参考にして、理想のマイホームを実現してください!

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