家を建てる費用の支払い流れを徹底解説!いつ・いくら払うの?

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家を建てるお金、いつ払う?費用の流れを徹底解説

家を建てるには多くのお金がかかりますが、具体的にどのタイミングでどれくらいの費用を支払うのかを把握していますか?契約時や工事の進行に伴い、支払いが発生するため、事前にスケジュールを理解しておくことが重要です。

この記事では、家を建てる際の費用の支払いスケジュールを詳しく解説し、計画的に資金準備ができるようにサポートします。

この記事でわかること

  • 家を建てる際の費用の支払いスケジュール
  • 費用が発生する具体的なタイミング
  • 住宅ローンの適用タイミング
  • 追加費用を防ぐためのポイント

これから家を建てる予定の方は、ぜひ最後までお読みください。

家を建てる際の費用の全体像

家を建てるためには、単に建築費用を準備するだけではなく、土地代や諸費用などさまざまな費用が発生します。全体像を把握しないまま進めると、予算オーバーや予期せぬ支出に悩まされることになります。ここでは、家を建てる際にかかる主な費用について詳しく解説します。

家を建てるのに必要な費用項目

家を建てる際に発生する主な費用は、大きく分けて次の3つです。

  1. 本体工事費
    • 建物の建築に直接かかる費用(基礎工事・構造材・内装・設備など)
    • 建築費用の約70〜80%を占める
  2. 付帯工事費
    • 本体工事以外に必要な工事費(外構・地盤改良・給排水工事・ガス・電気工事など)
    • 目安として本体工事費の20〜30%がかかる
  3. 諸費用
    • 登記費用、住宅ローンの手数料、火災保険、印紙税など
    • 住宅ローンを利用する場合、融資事務手数料や保証料も発生

注文住宅と建売住宅の費用の違い

家を建てる方法には、大きく分けて「注文住宅」と「建売住宅(分譲住宅)」の2種類があります。それぞれの費用の特徴を理解しておきましょう。

項目注文住宅建売住宅
費用の総額自由設計のため高くなりやすい設計や仕様が決まっているため比較的安価
支払い回数契約・着工・上棟・引き渡しの複数回基本的に契約時と引き渡し時の2回
住宅ローン工事の進行に応じて分割実行一括実行が一般的

注文住宅の場合、工事の進捗に合わせて段階的に支払いが発生するため、資金計画がより重要になります。一方、建売住宅は購入時にまとめて支払う形が多いため、シンプルな支払いスケジュールとなります。

支払い方法の種類

家を建てる際の支払い方法には、大きく分けて「自己資金」と「住宅ローン」の2種類があります。

  • 自己資金(現金)
    • 頭金や諸費用などを現金で支払う
    • 金利負担がないため、ローン総額を抑えられる
    • 目安として物件価格の20〜30%を自己資金で用意するのが理想的
  • 住宅ローン
    • 金融機関から借入れを行い、長期間にわたって返済する
    • 借入額が大きいため、金利負担を考慮する必要がある
    • 住宅ローン控除などの税制優遇を受けられる場合がある

自己資金が多いほどローンの負担は減りますが、全額を現金で支払うのは難しいため、住宅ローンとバランスを取ることが重要です。

家を建てる際の支払いスケジュール【注文住宅編】

注文住宅を建てる場合、契約から引き渡しまでの間に複数回の支払いが発生します。特に、住宅ローンを利用する場合は、工事の進行に合わせて融資が実行されるため、スケジュールを正確に把握しておくことが重要です。ここでは、注文住宅の支払いスケジュールについて詳しく解説します。

注文住宅の支払いの流れ

注文住宅の費用は、工事の進捗に応じて分割して支払うのが一般的です。主な支払いのタイミングは、以下の通りです。

  1. 契約時(工事請負契約の締結)
    • 支払額の目安:契約金(工事費の5〜10%)
    • 内容:建築会社や工務店と正式な工事請負契約を結ぶ際に支払う費用
    • ポイント:契約内容や工事費の内訳をしっかり確認することが重要
  2. 着工時(工事開始)
    • 支払額の目安:工事費の30〜40%
    • 内容:基礎工事が始まる段階で支払う費用
    • ポイント:住宅ローンを利用する場合は「つなぎ融資」を活用することが多い
  3. 上棟時(建物の骨組み完成)
    • 支払額の目安:工事費の30〜40%
    • 内容:建物の構造が完成した段階で支払う費用
    • ポイント:上棟式を行う場合は、その費用も別途発生する可能性あり
  4. 引き渡し時(完成・入居前)
    • 支払額の目安:工事費の残額(20〜30%)+諸費用
    • 内容:建物の完成後、引き渡し前に残りの工事費を支払う
    • ポイント:住宅ローンの本融資が実行され、工事費全額を精算する

住宅ローンの実行タイミング

注文住宅の場合、住宅ローンの融資は工事の進行に応じて段階的に実行されるため、「つなぎ融資」や「分割融資」を利用することになります。

  • つなぎ融資とは?
    • 住宅ローンは通常「建物完成後」に融資が実行されるが、それまでの支払いに対応するための短期融資。
    • 着工時や上棟時の支払い に充てることができる。
    • 住宅ローンが正式に実行されると、つなぎ融資は一括返済する。
  • 分割融資とは?
    • 住宅ローンの融資を工事の進捗に合わせて複数回に分けて受ける方法。
    • 銀行によって対応可否が異なるため、事前に確認が必要。

注文住宅の支払いスケジュール例

実際にどのような流れで支払いが発生するのか、具体例を挙げて説明します。

支払いタイミング支払額の目安(例)主な支払い内容
契約時200万円(工事費の10%)契約金
着工時800万円(工事費の40%)基礎工事開始
上棟時600万円(工事費の30%)建物の骨組み完成
引き渡し時400万円(工事費の20%)+諸費用最終支払い・住宅ローン本融資

※工事費2,000万円のケース

このように、注文住宅では支払いが複数回に分かれるため、自己資金と住宅ローンの利用計画をしっかり立てることが重要です。

家を建てる際の支払いスケジュール【建売住宅編】

建売住宅は、注文住宅と比べて支払いの回数が少なく、シンプルな流れになっています。契約時に手付金を支払い、残りの費用は引き渡し時に住宅ローンを利用して一括支払いするケースが一般的です。ここでは、建売住宅の支払いスケジュールについて詳しく解説します。

建売住宅の支払いの流れ

建売住宅を購入する際の主な支払いタイミングは、以下の3つです。

  1. 契約時(売買契約の締結)
    • 支払額の目安:手付金(物件価格の5〜10%程度)
    • 内容:購入申込後、不動産会社と売買契約を締結し、手付金を支払う
    • ポイント:手付金は契約の証拠金となるため、原則として契約解除時には返還されない
  2. ローン契約・金消契約(融資の正式契約)
    • 支払額の目安:金融機関への諸費用(融資手数料・保証料など)
    • 内容:住宅ローンを利用する場合、融資の正式契約を締結する(「金銭消費貸借契約」、通称「金消契約」)
    • ポイント:この時点で審査が通らないと契約を進められないため、事前の仮審査が重要
  3. 引き渡し時(残金決済・入居)
    • 支払額の目安:残代金(物件価格の90〜95%)+諸費用
    • 内容:住宅ローンの融資が実行され、売主へ物件代金の残額を支払う
    • ポイント:この時に登記手続きや火災保険の契約も行う

住宅ローンの実行タイミング

建売住宅の購入では、住宅ローンは原則として「引き渡し時」に一括で実行されるため、注文住宅のような「つなぎ融資」は不要です。

  1. 事前審査(購入申込時)
    • 購入希望者が金融機関に住宅ローンの事前審査を申し込む
    • 年収や返済能力をもとに借入可能額が決定
  2. 本審査(契約後〜引き渡し前)
    • 物件の評価や勤務状況などをもとに正式な審査が行われる
    • 金消契約を結び、融資条件が確定
  3. 融資実行(引き渡し時)
    • 住宅ローンの資金が売主に振り込まれ、残代金が精算される
    • この時点で所有権移転登記が行われ、正式に購入者の名義となる

建売住宅の支払いスケジュール例

実際にどのような流れで支払いが発生するのか、具体例を挙げて説明します。

支払いタイミング支払額の目安(例)主な支払い内容
契約時200万円(物件価格の5%)手付金
金消契約時10万円〜30万円融資手数料・保証料
引き渡し時3,800万円(物件価格の95%)+諸費用残代金・登記費用・火災保険料など

※物件価格4,000万円のケース

建売住宅は「契約時の手付金+引き渡し時の残代金」というシンプルな支払いフローですが、引き渡し時の支払い額が大きいため、住宅ローンの審査や資金計画を慎重に進めることが重要です。

住宅ローンと自己資金のバランスを考える

家を建てる際、多くの人が住宅ローンを利用しますが、自己資金(頭金)とのバランスをどう取るかが重要です。頭金を多く用意すれば借入額を抑えられますが、手元の資金が減るため、ライフプランとの兼ね合いが求められます。ここでは、住宅ローンと自己資金の最適なバランスについて解説します。

住宅ローンの仕組みと借入可能額

住宅ローンは、長期間にわたって借入額を分割返済する仕組みです。主なポイントは次のとおりです。

  • 借入可能額:一般的に年収の5〜7倍が目安
  • 返済比率:年収の25%以内が安全圏とされる
  • 返済期間:最長35年(固定・変動金利の選択可能)

例えば、年収500万円の人が借りられる住宅ローンの目安は次のとおりです。

返済負担率借入可能額(35年ローン、金利1.5%想定)
20%(安全)約3,500万円
25%(標準)約4,400万円
30%(やや負担大)約5,300万円

返済負担率が高すぎると、生活費や教育費に影響を及ぼすため、年収の25%以内に抑えるのが理想的です。

頭金の役割と適正額

自己資金(頭金)は、住宅ローンの借入額を減らすための大切な資金です。頭金を多く用意することで、月々の返済額を抑えたり、審査が有利になったりするメリットがあります。

頭金を多く入れるメリット

  • ローン総額を抑えられる → 支払利息が減り、総支払額が小さくなる
  • 金利優遇を受けやすい → 借入比率が低いほど、銀行の審査で有利
  • 月々の負担が軽くなる → 返済額が減り、家計に余裕が生まれる

頭金を少なくするメリット

  • 手元に資金を残せる → 生活防衛資金や教育資金に充てられる
  • 早期購入が可能 → 頭金を貯める時間を短縮できる
  • 住宅ローン減税の活用 → 借入額が多いほど減税メリットを得やすい

頭金の目安はどのくらい?

頭金の目安として、次のようなケースが考えられます。

頭金割合物件価格4,000万円の場合メリット・デメリット
20%(標準)800万円借入額を抑えつつ、審査も有利
10%(やや少なめ)400万円頭金を抑えつつ、金利優遇を受けやすい
0%(フルローン)0円手元資金を温存できるが、総返済額が増える

理想的な頭金は10〜20%ですが、貯蓄状況やライフプランに応じて適切なバランスを考えましょう。

住宅ローンと自己資金のバランスを考えたシミュレーション

具体的に、頭金の割合が異なる場合のシミュレーションを見てみましょう。(物件価格4,000万円、35年ローン、金利1.5%想定)

頭金借入額月々の返済額総支払額(利息含む)
800万円(20%)3,200万円約96,000円約4,000万円
400万円(10%)3,600万円約108,000円約4,500万円
0円(フルローン)4,000万円約120,000円約5,000万円

フルローンにすると月々の負担が増え、総支払額も高くなるため、可能な限り頭金を10〜20%用意するのが理想的です。

追加費用のリスクと対策

家を建てる際、契約時に提示された金額だけで済むとは限りません。建築中に発生する追加工事やオプション費用、予想外の諸費用など、当初の予算を超える支出が発生することがあります。事前にリスクを把握し、対策を講じることで、予算オーバーを防ぐことができます。ここでは、家づくりで発生しやすい追加費用の種類と、その対策について解説します。

追加費用が発生する主な要因

家を建てる際に追加費用が発生する主な要因は、以下のようなものがあります。

  1. 地盤改良工事
    • 地盤が弱い場合、補強工事が必要になる
    • 費用目安:50万円〜200万円
  2. 外構工事(エクステリア)
    • 駐車場、フェンス、庭の工事費用は別途必要
    • 費用目安:100万円〜300万円
  3. 追加オプション(設備・仕様変更)
    • 標準仕様に満足できず、グレードアップすると発生
    • 例:キッチン、床材、収納の変更
    • 費用目安:50万円〜200万円
  4. 水道・電気・ガスの引き込み費用
    • インフラ設備が整っていない土地では別途工事が必要
    • 費用目安:30万円〜150万円
  5. 住宅ローン関連費用
    • 融資手数料、保証料、団体信用生命保険(団信)など
    • 費用目安:50万円〜100万円
  6. 火災保険・地震保険
    • 住宅ローンの契約時に加入が必須となる場合が多い
    • 費用目安:10万円〜50万円

予算オーバーを防ぐための対策

追加費用を最小限に抑えるためには、以下のポイントを押さえておきましょう。

1. 契約前に見積もりを詳細に確認する

  • 「本体工事費」だけでなく、「付帯工事費」「諸費用」も含めた総額を把握する
  • 各項目の内訳を明確にし、不明点があれば事前に確認する

2. 地盤調査を早めに実施する

  • 土地購入前に地盤調査を行い、地盤改良の必要性を確認する
  • 可能なら、地盤改良費用がかからない土地を選ぶ

3. 追加オプションの優先順位を決める

  • 標準仕様で満足できるかどうかを事前にチェックする
  • 必須のオプションと、後回しにできるものを整理する

4. 外構工事の予算を別途確保する

  • ハウスメーカーや工務店の見積もりに含まれているか確認する
  • 必要に応じて、外構専門の業者に依頼することでコストを抑える

5. 諸費用を想定し、予備費を用意する

  • 追加費用の発生を見越して、総予算の5〜10%を予備費として確保する
  • 住宅ローンに諸費用ローンを組み込む選択肢も検討する

まとめ

家を建てる際の費用の支払いは、一括ではなく複数のタイミングで発生するため、計画的な資金準備が必要です。この記事では、支払いの流れやポイントについて解説しました。最後に、重要なポイントを振り返ります。

家を建てる際の支払いスケジュールのポイント

  • 注文住宅の支払いは、契約時・着工時・上棟時・引き渡し時の4回に分かれるのが一般的
  • 建売住宅は、契約時に手付金を支払い、引き渡し時に残金を一括支払いするケースが多い
  • 住宅ローンの実行タイミングは注文住宅と建売住宅で異なるため、事前に確認が必要
  • 自己資金(頭金)と住宅ローンのバランスを考え、無理のない借入額を設定する
  • 追加費用のリスク(地盤改良・オプション工事・外構工事など)を考慮し、予備費を確保する

資金計画を立てる際のアドバイス

  • 契約前に見積もりを詳細に確認し、支払いスケジュールを把握する
  • 住宅ローンの審査を早めに進める(特に注文住宅では「つなぎ融資」が必要になることがある)
  • 頭金をできるだけ準備し、借入額を抑えることで総返済額を軽減する
  • 外構工事や追加費用を考慮し、予算オーバーを防ぐための余裕を持つ

家づくりは人生の中でも大きな買い物です。支払いの流れを理解し、しっかりとした資金計画を立てることで、安心して理想の住まいを実現しましょう。

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