注文住宅で家を建てる時には事前に段取りを決めておかなければ、余計なコストや時間をかけることになります。
ここでは何から始めれば良いのか、それぞれの段階での注意点と合わせてお伝えします。
資金計画と合わせて予算を決める
初めて注文住宅で家を建てる人は建設にどのくらいの費用がかかるのか、見当すらつかないということも多いでしょう。
そのため、まずは家を見に行ったりと情報収集から始めるかもしれません。
しかし予算や資金計画が全くない状態では、どのグレードの家についての情報を集めれば良いのかもわからないはずです。
良いものを見た後にグレードを落とすのは難しいとも言われているので、最初に概算で予算を決めておくことが大事です。
無理のない返済計画で借り入れできる金額、自己資金として準備できる金額をざっくりと計算しておきましょう。
この際に注意したいのは、注文住宅で家を建てるには建設費以外にも様々なお金が必要になるということです。
建物本体以外の工事費、諸手続きに必要な申請費や税金を忘れていて慌てる人も少なくありません。
住宅を取得したら毎年かかる税金などもあるので、それも含めて月々の出費を計算する必要があります。
さらに子供がいる家庭では、成長に合わせて必要になる教育費についても忘れないようにしましょう。
出費がかさむ時期でもローンの返済が無理なくできるのか、しっかり考えておかないと生活にも影響を与えることになります。
建てたい家をイメージして整理しておく

注文住宅で家を建てるとなれば家族全員の希望をできるだけ叶えたいと思うものですが、そうなると建設費用も膨大なものになります。
理想通りの家にしたいのは誰もが思うことでしょうが、優先順位をつけて整理しておくことも大事です。
正式な図面を作成し、着工前の段階であれば工事を追加することは可能なので、まずは絶対に譲れないことを挙げてみましょう。
この時に大事なのは、今の家に持っている不満点や不便な点を解消できるプランを作ることです。
立地が不便で済みづらいと思っているのであれば、土地探しの時点で便利な場所を探すべきでしょう。
キッチンやバス、トイレの設備が古ければ機能性の高い設備を導入する前提でプランを立てます。
子供部屋を独立させたい、リビングを広く取りたいなど間取りについてもしっかり検討しておいてください。
設備の耐用年数は約10年ほどなので入れ替えは必ず必要になりますが、間取りの変更は大幅なリフォームになります。
将来的に家にかけるお金が少なくて済むような設計にしておいた方が、最終的にはコスト削減になるでしょう。
建設に必要な情報を集め見積もりを依頼する
どの業者に建設を依頼するのか、どんな施工実績があるのかなど必要な情報を集めると家のイメージがさらに具体化できます。
ハウスメーカーの多くは住宅展示場を持っているので、実際に見てみるのが一番です。
写真や図面ではわかりづらい部屋のサイズ感や空間の使い方などは、体感してみるとよくわかるでしょう。
建設中の家の見学会が開かれていることもあるので、タイミングが合えば参加してみるのも良いかもしれません。
見学に行ってみて良さそうな業者が見つかれば、概算で見積もりを依頼することもできます。
建てたい家のプランや条件を伝えて、大まかな見積もり額を出してもらえば業者ごとの料金を比較できるでしょう。
ただし、この時点ではあくまでも簡易的な見積もり、概算でしかないという点には気を付けましょう。
実際に建設するとなれば設備や内装などで、細々とした料金が追加されることがほとんどです。
またモデルハウスには上位レベルの設備や資材が使われることも多いため、グレードの確認も重要です。
契約やローン申し込みを済ませ工事を開始する
複数業者から概算見積もりを取り業者を選定した後は、請負契約ローン申し込みを行います。
間取りや設備の詳細を決めていくうちに予算オーバーになることも多いため、どこを削るかの検討も必要になるでしょう。
工事を始めるにあたってかわすのが工事請負契約で、この後はプランの変更不可と考えて良いでしょう。
契約時には約款や詳細見積もり、設計図書が交付されるので、全てに目を通しておき不明な点は担当者に確認してください。
どのタイミングでお金を支払うのかなど支払時期や方法については、契約書に記載されています。
引き渡し時期などと合わせて事前にチェックしておくと、急にお金が必要になって慌てることもないでしょう。
工事を始める前には施工業者が近所への挨拶を行うのが一般的ですが、自分達でも挨拶に行くのが普通です。
建設時には騒音などで近所に迷惑をかけることになるため、今後の近所付き合いも考えると顔を合わせておいた方が無難です。
計画段階から工事がスタートするまでだけでも、色々な準備や段取りが必要になります。
それぞれの注意点と合わせて、全体の流れについてはしっかり把握しておきましょう。