注文住宅で家を建てる時にハウスメーカーに依頼すると高くなると言われますが、実は安い注文住宅メーカーも少なくありません。
今回はハウスメーカーなのになぜ建設費が安いのか、依頼する時には何に注意すべきかについてまとめてみました。
安いメーカーと大手メーカーの違い
ハウスメーカーと聞いて、CMや広告などで頻繁に目にする大手の名前が浮かぶ人は多いでしょう。
建築費が高い大手ハウスメーカーは、広告費やモデルハウスにかける費用が他のメーカーより高くなります。
知名度を上げることが、安心感や信頼に繋がる一つの営業戦略だと考えているからでしょう。
馴染みのあるメーカーの方が、何となく信頼できると感じる人が多いのは事実です。
そのため広告費をかけて宣伝を行い、ハウスメーカーとしてのブランド性を確立していると言って良いでしょう。
また家作りの様々な要望に応えられるよう、工法や使用する資材にこだわった商品展開も豊富です。
どんな人にも合う家を建てられるのが、大手ハウスメーカーの強みとも言えるでしょう。
一方の安いメーカーも広告費や宣伝費をかけて、ローコストで建てられる住宅をアピールしています。
知名度を上げるために費用をかけるという点は同じですが、アピールするポイントは大手と異なるということです。
コストを重視した家にポイントを絞ることで、メーカーでありながら低価格を実現していると考えられます。
安いメーカーを選ぶ際の注意点

メーカーだから安心だとは思うものの、やはり安さのせいで心配という人も少なくありません。
地域によって価格は違いますが、メーカーで建てる一般的な住宅に比べると坪単価が約半分というメーカーもあります。
しかし安いメーカーと言っても価格帯には幅があり、全てが格安というわけにはいきません。
価格を最優先に選ぶのであれば、坪単価などを参考に各メーカーを比較することが必要です。
大手よりも安く建てられると思っていたら、意外とオプション費用が高かったという失敗も多いと言われています。
低価格な住宅は基本的な間取り、一般的なグレードの設備といったように、余計なものを省くことで安くなっています。
そのため間取りや設備にこだわると、急に価格が上がってしまい大手メーカーと変わらない価格になるかもしれません。
見積もりに含まれている工事や設備のグレードなどは、きちんと確認しておくことが大事です。
設備を入れ替えたり、間取りを変更したりした場合にかかる追加費用などについても、事前に聞いておくべきでしょう。
なぜ安いか納得するまで聞いてみる
安いメーカーがなぜ安く家を建てられるかの理由は、メーカーによって違います。
仕入れコストを抑えている場合もあれば、営業形態をフランチャイズ化することで安くしているメーカーもあります。
有名な設備機器メーカーの設備をオリジナルとして販売し、コストを下げるという販売方法も珍しくありません。
低価格住宅ということで質の悪いものを使っていると思う人もいますが、一概にそうとは言えないということです。
もちろん、物の値段を下げるためには何かを削る必要がありますが、どこを削るかはメーカーごとに違います。
そのため安いメーカーで家を建てようと思ったら、なぜ安いのかを納得いくまで質問することが重要です。
人によっては、安い理由に納得できず大手メーカーを選ぶこともあるかもしれません。
自分の中で優先したいことができないのであれば、それも仕方のないことでしょう。
大切なことは建てた後で失敗したと後悔しないよう、わからないことや気になることをそのままにしないことです。
安心して依頼できるメーカーを選ぶ
価格が安くても信頼できるメーカーであれば、何の心配もなく建設を依頼できます。
安いから信用できないということはありませんが、メーカー選びは慎重に行いましょう。
なぜコスト削減できるかといった情報はホームページにも記載されていますし、口コミを参考にするのも良いかもしれません。
実際に家を建てた人が、住んでみてどう思っているのかは情報としても役立つはずです。
気になるメーカーに見積もりを依頼して、自分が思っているような家が建てられるかを確認してみても良いでしょう。
低価格な住宅は、建設に当たって色々と制限がかかることも多いと言われます。
コスト削減のために諦めても良いと思えることであれば、安いメーカーも依頼する業者の選択肢に入れて良さそうです。
逆に絶対に譲れないことが変更不可な場合は、建てた後に後悔しないかをじっくり考える必要があります。
一括見積もりサイトで複数メーカーに依頼し、価格や対応を比べてみると自分に合うメーカーが探しやすくなるでしょう。
価格の安さは魅力ですが、長く住む家のこととなると安いメーカーへの依頼に不安を感じるのも当然のことです。
なぜ低価格での建設が可能なのか、その理由に納得できるかどうかがメーカー選びのポイントとなるでしょう。