注文住宅で家を建てるには工務店やハウスメーカーに見積もり作成を依頼し、相場を掴むことが重要です。
もし受け取った見積もりが相場と違うと思ったら、どのように対処すれば良いのでしょうか。
そこでここでは、もらった見積もりが相場と違うと感じた時の対処法について解説します。
見積もりを見れば相場がわかる?
注文住宅で家を建てるために必要な費用は坪単価だけでは計算できないため、見積もりを取って相場を知ることが大切です。
建設費や付帯工事に必要な費用がいくらなのか確認しなければ、予算内で収まるかどうかもわかりません。
広告などに記載されている料金は、ほとんどの場合家本体の建設費のみです。
諸費用だけでも数百万円かかることがあるため、見落としていると予算オーバーということになるでしょう。
ただし見積もりの記載方法は業者によって様々で、全ての費用が詳細に記載されているとは限りません。
工事内容や使用する設備などが違えば、業者ごとの見積もり額が変わるのも当然です。
そのため見積もりで全ての費用を把握することはできず、単純に比較するのが難しいのも事実です。
とはいえ定価のない建設費用の目安を知ることは大事なので、複数業者への見積もり依頼が基本であることは変わりません。
重要なポイントと言えるのは、見積もりが正確に相場を反映しているわけではないという認識を持っておくことです。
もらった見積もりが相場より高い時はどうする?
複数業者に見積もりを依頼してみると一社だけ飛び抜けて安い、あるいは高いというケースもあります。
この理由として考えられるのは、見積もりの作成方法が違っていて金額に差が出ているということです。
同じ条件で作成してもらうよう依頼しても、記載項目や記載方法の違いで差があるように思えることもあります。
この場合、自分で条件を揃えたうえで項目ごとに整理し、それぞれの業者を比較することが大切です。
契約を取るためにギリギリの価格設定をするところもあり、他よりかなり安い見積もりになることも考えられます。
相見積もりだということを知らず、法外な請求をする悪質業者もいるため相場より高すぎる業者は避けた方が無難です。
ただ、見積もり額が相場と違うかどうかを素人が判断するのは難しいとも言えます。
良い意味でも悪い意味でも、価格だけで業者を選ぶのではなく総合的に判断することが業者選びで失敗しない方法です。
高い理由、安い理由があるのか聞いてみる
見積もりの価格に不明な点がある時には、なぜそうなるのか価格の根拠について確認してみましょう。
良い材料を使っている、標準仕様で上位グレードの設備を使用しているなど聞いてみると納得できる理由もあるかもしれません。
安い業者の場合には小規模な経営で人件費を抑えている、仕入れに工夫しているなどの企業努力で安くなることもあります。
価格だけを見てこうした事情を判断することはできないので、担当者に納得できるまで質問することが大切です。
きちんとした回答を得られなければ信用できる業者とは言えませんし、その段階で選択肢から外しても構いません。
高くなっている理由が正当なものなら、安い業者で追加工事をするよりお得になることもあります。
業者によっては見積もりを低く抑えるために、多くの工事をオプション扱いにすることも少なくありません。
一つの工事で数十万円かかることもあるので、安い理由の確認は忘れないようにしましょう。
希望する家を建てるには、どんな工事が必要なのか、それが見積もり価格に含まれているのかはきちんと確認してください。
最初の見積もりより費用が増えるのは一般的
最初に見積もりを依頼した時に出せるのは、どんな業者であっても概算見積もりでしかありません。
間取りや使用する設備が決定しなければ正確な費用が出せないからで、多くの場合最終見積もり額は最初より高くなります。
家本体の建設費は壁や屋根の面積が増えれば大きく変わりますし、間取りが変われば必要な設備も増えるでしょう。
標準仕様以外のものを取り入れると大幅に価格が上がる可能性もあるため、家にこだわりがある人は要注意です。
一般的に何も言わなければ外構工事の見積もりには、ごく基本的なものしか含まれていません。
カーポートの作成や植栽などはオプションとして、最初の見積もり額に追加されていくと考えておきましょう。
最終見積もりには追加された工事や設備も含まれているので、急に値段が高くなったように思う人も少なくありません。
注文住宅で家を建てる費用の相場として紹介されるのは、ほとんどが最終見積もりを元にしたものです。
そのため概算見積もりと違う、この見積もりはおかしいと勘違いする人もいるかもしれません。
見積もりは段階的に正確性が上がっていくものなので、違う段階の見積もりでの比較はあまり意味がないということです。
相場と違った見積もりを出されると、なぜ違うのか不安を感じる人もいるでしょう。
まずは価格が違う理由を知ることが大事で、その理由に納得できれば不安も解消されるはずです。