注文住宅で家を建てる計画の中でも十分に時間を取って考えたはずの間取りが、失敗だったと後悔する人は少なくありません。
なぜ失敗してしまうのか、どうすれば防げるのか、間取りの考え方について知っておきたいポイントをお伝えします。
なぜ間取りに失敗してしまう?
予算を削ったせいで満足できない仕上がりになった、予想と違ったなど間取りに失敗したと思う原因は人それぞれです。
完璧に思えた間取りも、実際に住んでみると使いづらく感じるということもあるようです。
なぜ失敗したと感じる間取りになったのか、主な原因はシミュレーション不足と言えるでしょう。
また狭いスペースにこだわりを詰め込み過ぎたせいで、後悔するポイントになってしまうこともあります。
間取りを作成した後には平面で眺めるだけでなく住んだ時にどう使うか、動線までイメージしてみましょう。
現在は特に不満がなくても、子供が大きくなった時に出てくる不満もあります。
家は一度建てれば何十年も住み続けるものなので、5年後や10年後の想像も大事です。
住んでみたいと思った家の一部だけをつぎはぎで取り入れた場合も、間取りに失敗したと感じることがあります。
良いと思ったところを参考にするのも一つの方法ですが、他の部屋や設備とのバランスも重要です。
家の一部だけでなくトータルで間取りを考えることも、失敗を防ぐ方法と言えるでしょう。
よくありがちな間取りの失敗とは
間取りの失敗でよく上げられるのはコンセントの数や配置、収納スペースの不足です。
小さなことですが、欲しい場所にコンセントがないというのは毎日の暮らしのストレスにもなりかねません。
収納スペースが足りないせいで家具を購入することになり、部屋が狭くなってしまったと後悔する人も少なくありません。
逆に広いスペースを作ったのは良いけれど持て余してしまって、仕切りを作れば良かったと思う人もいます。
壁面を有効利用する作りつけ収納は便利ですが、家具が多い家庭ではレイアウトが制限されるというデメリットもあります。
この他にも明るさを優先して窓を大きくしたせいで、外からの視線が気になることもあるようです。
さらに季節によって暑かったり寒かったりといった気温差が大きい、光熱費がかかるといった不満を持つ人もいます。
お洒落に見える吹き抜けのリビングも、冷暖房の効率が悪くなりがちなので要注意です。
部屋を仕切ると圧迫感が出ますが、その分冷暖房の効きは良くなります。
間取りを決める時には、こうした細かい点にまで注意しないと失敗したと思うことになるでしょう。
後悔しない間取りの決め方
間取り作成で後悔しないためには、まず間取りの希望を整理することが大切です。
部屋を広く使いたい、家事動線をスッキリさせたいなど家族それぞれに家へのこだわりがあるはずです。
それを取り入れて作成してみて、実際に住んだらどうなるかを考えてみましょう。
どんな間取りにもメリットとデメリットがあるため、その両方を考えてみると採用すべきかどうかがわかります。
建具が開く方向一つでも不便に感じることはあるものなので、間取り作成には考えるべきポイントがいくつもあります。
これまでに家を建てた人に失敗したと思うところを聞いてみるのも、後悔しない間取り作成の参考になるでしょう。
ただ暮らしやすさは各家庭で変わるため、全ての家に共通する絶対的に良い間取りというのは存在しません。
家族構成や生活習慣に合っているか、行動パターンに自然に溶け込むかという点が大事です。
一人一人が快適だと思える家にするという気持ちを持つことが、失敗しない間取り作成の基本と言えるでしょう。
専門家のアドバイスを参考にする
どうしても間取り作成に行き詰った時には、専門家の意見を取り入れてみましょう。
建設会社にはインテリアプランナーや設計士など、家に関するプロが在籍しています。
営業担当でもこれまで関わってきた家作りの経験から、良い間取り作成についてアドバイスしてくれる人は少なくありません。
自分たちの希望を取り入れながら、失敗しないための適切なプラン作成を依頼することもできます。
どの会社に建設を依頼するか決める前の見積もりで、各会社が提案してくる設計プランも間取り作成の参考になります。
標準仕様をベースに希望の間取りに変えていくのも、間取りの失敗を減らす一つの方法です。
家へのこだわりが多い人ほど周囲のアドバイスを無視しがちですが、プロの意見として聞き入れてみてはいかがでしょうか。
採用するかどうかは別として、間取り作成で取り返しのつかない失敗をしないために少しは役立つはずです。
専門家だからこそわかる、失敗しやすいポイントを教われば納得のいく間取りが作成できるでしょう。
後悔している人も多い間取りの失敗を知っておくだけでも、注文住宅で家を建てる際の参考になります。
住みやすく愛着の持てる家作りのためにも、暮らしをイメージしたうえで間取りを作成しましょう。